先日「日本辺境論」(内田樹著)について
少し感想を書いたのだが、今日ハッと閃いた事があるので、書き留めておきたい。
それはこの本の主題である「辺境人としての日本人とそのメンタリティ」が、今問題となっている「マッチングによる医師研修制度」を生んだのではないか?という事である。
私の解釈では、内田氏は「辺境人としての日本人は、どこか他国ににある筈の理想的規範を求めて行動する」という風に述べているが、新卒医師の研修制度に関して、従来の医局講座制の弊害が問題視された時、医学界の指導的な立場にあった人々が、他国の様々なシステムを検討し、最終的に主に北米で行われて来た「マッチング+ローテートによる研修システム」というソリューションを採用したのではないかとという風に思えるのだ。
勿論これは、業界のperipheralに居る者の推論に過ぎない訳だが、極めて優秀で、自らも留学体験を持ち、研究や臨床で先進的な世界に身を置いて来た人達が、そう考えるのはむしろ自然だろう。
しかし、入学時の偏差値が(我々の頃に比べて)異常に高い最近の医学生とはいえ、卒業時のキャラは千差万別、短期集中型、長期持続型、環境順応型など通常パターンの人もいれば、即時習得短期忘却型とか、超長期集中持続型みたいな非定型的な人も結構居たりするから、初期研修の成否を決めるのは、結局プログラムの出来不出来ではなく、現場にいる指導医の熱意や裁量という事にになってしまうかもしれない。
まあ日本の医療福祉制度は主に英国に倣ってきた来たと言われており、最近話題の「総合診療」も英国でプライマリ・ケアを担うGP(general practictioner)に相当するから、
今後制度が英国風味に変わっていく可能性もあるだろうが・・。
かなり大風呂敷を広げてしまった(笑)。取りあえず今思うのは、隣の芝生が青く見えたが故に、研修指定病院と研修医が相互の希望を出してマッチングを行い、そこで一定のローテート・カリキュラムに従って腕を磨くろいう現行の方法は、残念ながら失敗ではなかったか?という事だ。
辺境人としては、次の方法を探すという事になろうが、ここは一つ、現場の人間が知恵を出し合い、辺境に相応しいシステムを探すべきではなかろうか。勿論そこに盛り込むコンテンツは、種々雑多で良い筈だから。
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